<読書感想> web小説 天才外科医が異世界で闇医者を始めました
天才外科医が異世界で闇医者を始めました
web小説発のライトノベル
主人公が『外科医』という、異色の転移モノ。
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粗スージー
芦屋薫《あしやかおる》(35)。天才外科医と呼ばれていたが、親友の医療ミスを庇い全てを失う。
ある日、たまたまネットサーフィンしていて、とあるサイトに辿り着く。
そのサイトの入力項目を、面白半分で打ち込みそのまま眠る。
目が覚めると……そこは、いつもの自分の部屋ではなく、全く知らない異世界。
そして、その異世界は医療が全く進歩してない世界だった。
挙句にとあるサイトで入力したステータスが、そのまま自身に反映され、彼は現代医学と回復魔法を駆使し新たな人生を異世界でやり直す。
そして、欲望のまま好き勝手に異世界を満喫するそんな物語。
主人公はお医者様(関西弁)
『お医者様』で『関西弁』という、ちょっと一風変わった主人公による異世界ライフの物語。
転移した先はお馴染み『剣と魔法』の世界。怪我の治療ともなれば当然『回復魔法』が基本である。
ただこの回復魔法、単純な骨折や裂傷こそ治療できるが、地球で言う『病気』までは完治できず、自然治癒が殆ど。重たい病気ともなれば貴重な薬品を使ってどうにか進行を遅らせられるかどうかというレベル。
主人公はそんな世界に『医療』という概念を誕生させる。
一風変わった規格外能力(チート)
剣と魔法の世界でも主人公はがっつり手術をしたりする。
もっともこの手術も『医療魔法』というチートの塊のような魔法があるからこそ可能であり、それを支える彼自身の魔力(MP)もステータス画面がバグを発生させるほどの値である(ステータス画面が使える世界のようです)。
主人公は外科医としての技量も天才的だが、内科に対しての造詣もあり、持ち前の知識と経験に基づき異世界で発生、あるいは流行している病気に対しての治療薬も開発。とりあえず『治療』という面目であるならこの主人公はとことん自重しない。
闇医者──とタイトルあるが、某顔に傷があって莫大な医療費をしょっちゅう請求する黒男な外科医と比べると、今作品の主人公はかなり人情溢れている。もちろん、金があるところからはがっつりむしり取るが、一般人からは良心的な価格で治療するあたりが微笑ましい。
ちなみに、この世界では魔力を身体能力の強化に回すことが可能であり、バグ数値を持つ主人公がこれを行うとちょっとした『天災』レベルになる。向かってくる狼藉者に対しては、命こそ奪わないが割と容赦なくボコる。キレると徹底的にべっこべこにボコる。でも医者なので命は奪わないので安心(何がだ?)。
そういえば、可愛い嫁さんができるようです
爆発すればいいのに。
最後に
話の過程でよく医療に関する説明が出てくるので、医学雑学が増えたりもする。
主人公が医師として活躍する場面もあれば、圧倒的戦力で敵を吹き飛ばす爽快感もあり、すらすらと読める。あと、可愛らしい嫁さんの可愛さを存分な時割ってもらえたらと思う。
爆裂すればいいのに。
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